【B-2】「軟骨がすり減っている」と言われても諦めなくていい理由:痛みの正体は筋肉?
1. はじめに
「レントゲンを撮ったら、軟骨がすり減っていると言われた」 「変形性膝関節症だから、痛みとうまく付き合うしかない…」
そんな説明を受けて、好きな旅行や趣味を諦めていませんか? 実は、最新の研究や多くの臨床現場では、「軟骨のすり減り具合」と「痛みの強さ」は必ずしも一致しないことが分かってきています。
「軟骨がないから痛い」と思い込んでいる方にこそ知ってほしい、痛みの本当の正体についてお話しします。
2. 軟骨には「神経」が通っていない?
驚かれるかもしれませんが、実は関節の軟骨自体には、痛みを感じる神経(痛覚)が通っていません。
つまり、軟骨がどれだけすり減っても、軟骨そのものが「痛い!」と叫ぶことはないのです。 では、なぜあんなに激しい痛みが出るのでしょうか?その多くは、膝の周囲にある**「筋肉」「筋膜」「関節包(関節を包む袋)」**が悲鳴を上げているからです。
「では、どこが痛んでいるのか? それは軟骨の周りにある『痛みのセンサー』を豊富に持った組織です。最新の研究では、痛みの出どころは一つではなく、複数の要因が重なり合っていることが分かっています。」
3. 痛みのサインを送る「軟骨以外」の組織
膝のクッションである軟骨が薄くなると、それまで軟骨が引き受けていた衝撃が、他の組織へ直接伝わるようになります。
- 骨の表面(骨膜): 軟骨が支えていた荷重が骨に直接響くようになり、微小な骨折を引き起こします。そして骨膜にある神経がそれを痛みとして伝えます。
- 膝内のクッション(脂肪体): 膝の動きが悪くなることで、膝蓋下脂肪体などの組織が刺激を受け、強い痛みを感じることがあります。
また、軟骨が減ると関節のクッション性が低下します。すると、体は無意識に膝を守ろうとして、周りの筋肉をギュッと硬くこわばらせます。
- 周囲の筋肉・筋膜: 不安定になった膝を支えようとして過度に緊張し、血行不良による痛み(酸欠状態)を引き起こします。同様に緊張した筋膜は動きを制限し、他の箇所へ緊張を強います(=アンバランスな状態)。
- 関節包:炎症を起こすことにより水が溜まり、動かしづらさや痛みを感じます。
つまり、私たちが感じている痛みの多くは、軟骨そのものではなく、**「軟骨の減少をカバーしようとして限界を迎えた周囲の組織」**から出ているサインなのです。
4. 「形」は変えられなくても「動き」は変えられる
残念ながら、一度すり減った軟骨をすっかり元の形に戻すというのは難しいです。
しかし、周りの筋肉を柔軟にしアンバランスを解消し、膝に負担をかけない「動かし方」を習得することは、何歳からでも可能です。
- 硬くなった筋肉を緩め、血行を促進する。
- サボっている筋肉(内側広筋など)を動かし、関節を安定させる。
- 膝に負担のかからない「足のつき方」を覚える。
これらを行うことで、たとえ軟骨がすり減っていても、痛みのない生活を取り戻している方はたくさんいらっしゃいます。
5. まとめ・メッセージ
「軟骨が減っているから仕方ない」と諦める必要はありません。大切なのは、膝の「形(レントゲン画像)」に一喜一憂するのではなく、今のあなたの膝が**「どう動いているか」**に目を向けることです。
当店では、画像診断だけでは分からない「筋肉の強張り」や「動きのクセ」を丁寧に見極めます。
もしあなたが「もう治らない」と宣告されて悩んでいるなら、一度その膝を見せに来てください。動ける喜びを、もう一度一緒に取り戻しましょう。
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